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鰻の蒲焼きと肝焼き

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奈良漬け

突然食べたくなるものがある。
お腹の大きい人(体型のことを言っているのではなくて妊娠中という意味です)が
夜中に突然起き上がって冷凍庫を引っかき回してアイスクリームをむさぼり食う
(ミメオ姉の場合はクッキーだったそうでいつも枕元にクッキーの缶を置いていた
そうだ)とか言いますがそういうのではなくて、これまた夜中にお腹の大きくもない
人が冷蔵庫を開けたらジャムの瓶が目に入って「うん、これだあ!」と取りだして
パンにつけたりもせずにジャムだけをそのまま一瓶一気に食べた(ミメイの友達の
実話です。よくこういうことがあるらしい)とかそういう異常な食欲の特殊なケース
でもなくて、僕が言っているのは、ごく普通に前後の脈絡もなくふと「ああ、あれが
食べたい!」と思うものがあるということです。

ウチの場合はそれがウナギなんです。それも二人ともがそうなんです。
僕はもともとウナギが好きで、それも一度食べるとまた次の日も、またその次の日も
無性に食べたくなる。だから気がついてみると、一週間に五回もウナギなんてことが
あった。でもいつからか食べる頻度が落ちて年にほんの数回程度になっていた。
ミメイはウナギを嫌いではないけれど大好きというほどではなく、東京にいた頃、自分
から食べたいと言い出すことはほとんどなかった。
それがこちらに来てから、ある日突然二人(♪出逢うの~じゃありません。古い!)
揃って「ウナギが食べたい」と言うようになった。どうしてなのかはよくわからん。
もしかしたら、その前の日か前の前の日にテレビのドラマか何かでウナギを食べる
ところを見ていて、それをはっきりと頭で記憶してはいないもののカラダが覚えていた
のかもしれない。もしかしたら、ミメイがある日ウナギを食べる夢を見て(あのヒトは
どんな夢でも見ますからこんなのはごく普通です)ウワゴトで「ウ・・ナ・・ギ」と呟いた
のを僕が半覚醒状態で聞いていて、それが二人同時に顕在意識に現われただけ
なのかもしれない。
それはともかく、こういう時は即「今夜はウナギ」と決まるのであります。

蒲焼き(今回は小田急に入っている宮川のを買った)はレンジでチンしただけ。
山椒と一味をたっぷりと振りかける。
時々二尾でパックされてる解凍モノを安いからと買うことがあるが、これはチンする
だけではイマイチ美味しくない。だからウナギに付いているタレと日本酒(やや多め)
をフライパンに入れてそこにウナギを並べてごく弱火で蒸し焼きにする。こうすると
ふっくらと香ばしくなかなかのものになる。

ウナギと一緒に食べたくなるのが奈良漬け。
昔はお客さんが家に来ると寿司だのうどんだのウナギだのを出前してもらったもの
だけれど、ウナギには必ず奈良漬けが付いてきた(これは関西だけなのかな)。
多分、この頃の記憶というか、三つ子の魂というか、ノスタルジーというか、それで
ウナギを食べる時には奈良漬けが欲しくなるのだと思う。
ミメイには「ウナギには奈良漬け」という記憶はないらしいのだが、「オムライスには
古漬け」という組み合わせがあるらしい。これも子どもの頃いつもそうだったのだろう。
実は昨日のメニューがオムライス。スーパーで探しても古漬けがある筈もなく、結局、
味が近いだろうということで買ったのが「刻みすぐき」。確かに合う。ケチャップと卵の
甘さとすぐきのちょっと込み入った酸っぱさ。なるほどな、と思った。
よし、次のオムライスの時には、ミメイのために古漬けを作ってやろう。