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ミートソース

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ショートパスタのトマトソース

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明太子スパ

初めてパスタを食べたのはいつのことだったのだろう。
子供のころ家で中華そば(当時はラーメンではなくてこう呼んでいた)を作ってもらう
ことはあった。それも即席ではなくて、麺を麺屋さん(そんなものがあったのか?)から
買ってきて、スープも自家製でちょっとラードがきいていて、具は豚肉とゆで卵と少しの
野菜。それはそれは美味しかったものだ。即席麺はたしか小学校の終わり頃から
出回り始めたのだと思うけれど、まだ日清のチキンラーメンだけであれはただのおやつ
だった。

でも、昭和三十年代の初めから半ばのその頃、家でスパゲッティを食べた記憶がない。
父が欧州に出張したときになぜかチーズフォンデユの鍋を買って帰ってきたものだから、
家でフォンデユを食べたことは覚えている。ただし、やはり当時はフォンデユ用のチーズが
簡単に手に入らなかったらしく、オリーブ油に肉とか野菜を突っ込んでブクブクさせて
食べた。父が「これはフォンデユ・ブグニオンというものだ」と言ったのを覚えている。
鍋でブクブクさせるから「ブグニオン」というのか、と思った。
フォンデユの記憶はあるのに、それからもちろんカレーとかハンバーグとかシチューを
家で食べたことははっきり覚えているのに、スパゲッティの記憶は甦らない。
その当時、家庭でスパゲッティを食べるというのは一般的ではなかったということなの
だろうか。では外で食べたことがあるかと言えば、寿司も天麩羅も蕎麦も中華料理も
インドネシア料理も覚えがあるというのに、イタリアン、いやパスタの記憶だけが抜け
落ちている。

パスタを食べたという一番古い記憶は、昭和四十一年、大学1年の時、有楽町の
ガード下のパスタの店(数年前そこにまだあることを確認したが、今はどうか分から
ない)に入ったときのものである。学校の帰りに友人と二人で銀座に出た時だった。
しかし、それが初めてのパスタというのではなかったように思う。多分、もう何度か
食べたことがあったからその店に入ったのだと思うし、その日のことをかなり細かく
覚えているのだから、もし初めてであればそれなりの印象が残っているハズだ。

それが分かったからといって別にどうなるものでもないのだけれど、自分としては
今もってパスタの初体験を突き止めることができないでいるのが悔しい。
ああ、悔しい。


ミートソースは手抜き。市販のレトルト・パックに湯むきトマトのブツ切り、赤ワイン、
しょう油、パルメジャーノを加えて味をウチ好みに変えるだけ。
なぜかミメイはこの手抜き料理がお気に入りなんだなあ。

トマトソースは、ベーコンと玉ねぎを炒めてから、セロリー、しいたけ、カットトマト
(缶詰)、ドライトマト(お湯で戻して小口切り)、白ワイン、水、固形チキンコンソメ、
塩、黒コショウを加えて一煮立ち。
そこに茹で上がったペンネかリガトーニを入れてなじんだら出来上がり。
ドライトマトを入れると深みが出て飽きない味になる。

明太子スパは、ボウルにバターと明太子(皮から外したもの)を入れて軽く合わせ
たところに茹で上がったスパゲッティを入れて混ぜ合わせる。器に盛ってから、
大葉と海苔の千切り、青ネギの小口切りをたっぷりとのせる。
今回は明太子を使ったけれどもちろんタラコでもいいわけで、ウチではタラコスパを
作ることの方が多い。

メインがパスタとなると飲み物はワイン。前菜にチーズとナッツ。続いてホタテか
白身魚のカルパッチョ(あるいは海老のカクテル)、サラダ、とここまでは簡単に
決まるのだけれど、あと一品をどうするかでいつも悩んでしまう。毎回のように
朝からウンウンうなっているのですよ。何しろ大喰いの二人なもんですから。