ミメイが突然「ミラノ風カツレツが食べたい」と言い出した。
「伊勢丹でよく買ってた薄いアレ?」と訊くと、そうだと言う。
このヒトは時々こんなことを言うことがあって、多分、その朝方に見て
いた夢にそれが出てきたからだろうとは思うのだけれど、本人がその
夢を忘れてしまっている場合には確かめようがないし、覚えていても
ゾッとするようなホラー映画風の夢が多くて、決して食欲を湧かせる
ようなものではないことがわかっているから、いずれにせよ深く詮索
しないことにしている。

ところでこの「ミラノ風」、買ってくるだけではなくてミメイが自分でもよく
作っていた料理だから、懇切丁寧に教えてもらいながら作ってみました。

豚ロース肉を叩いてできるだけ薄くのばし、塩コショウしてから、小麦粉、
卵、パン粉、卵、パン粉(要するに玉子とパン粉の二度漬けです)。
フライパンに少し多めのオリーブ油を入れて、あまり火を強くしないで、
じっくり焼き上げる。
大事なのは、小麦粉も玉子もパン粉も付けては落とすといった感じで、
衣をできるだけ薄くすることのようです。だからパン粉は一番細かいのを
買ってきて、それをさらにスリコギでより細かくしました。
あと、卵にパルメザンを入れて混ぜました。

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出来上がりはこんな感じです。
完熟トマトのソースをかけて、レモンをたっぷり搾って食べました。
いやあ、これはバツグンに美味しかった。
薄い衣がカリッとしていて、中はホワッと。
普通「ミラノ風」と言えば仔牛肉で、牛もも肉とか豚もも肉で代用することも
あるとは思うのだけれど、今回は豚ロース。どうかなと思ったものの大成功
でした。まあ、作りたてだから当たり前かもしれないけれど、伊勢丹で買って
いたのよりもはるかに美味しかった。
それにしても、肉を叩いて薄くするのは大変。肉叩きで何回も叩いていれば
もちろん段々薄くなっていくのだけれど、音がガンガン響く。だから、本当は
もっともっと薄くしたかったのだけれど、適当なところで止めました。
それでも下の階はうるさかっただろうなあ。スンマセン。
この日のメニューは、

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アボカド(ばっちり食べ頃)と、
ミネストローネスープと白アスパラとチーズとナッツと、

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夢見食堂定番のキャベツのパスタでした。
まあ、ほどほどにバランスのとれたディナーで、二人とも満足。

ところで、いま自民党総裁選真っ最中で、毎日あの冴えない二人が
TVに頻繁に出てきて、大勢の人を前に演説している場面なんかを
繰り返し見さされるのだけれど、世の中はホントにこれで盛り上がって
いるのでしょうかねえ。騒いでいるのはマスコミだけのような気がする
のは僕だけかなあ。
でも、この総裁選に関してとても面白いハナシが二つありました。

一つは、福田氏がまだ正式に出馬会見もしていないにもかかわらず
8派閥が既に支持を決めたということに関して、記者がある派閥の
幹部に「これは昔ながらの派閥の復活じゃないか」と訊いたところ、
そのヒト、憤然として「我々は派閥じゃなくて政策グループで、全て
政策に基づいて行動しているんだ」と見得を切ったまではよかった
のだけれど、「では、福田さんの政策のどこを評価しているのか」と
突っ込まれて「それはまだよくワカランからこれからじっくり政策を
お聞きしたい」だと。
とてもよく出来たコントみたいだった。
もう一つは、二人の候補が外国特派員協会に招待されて会見した後、
米人記者が麻生さんの英語はどうだったかと訊かれて、「喉に石が
詰まったような喋り方だった」と言っていた。笑ってしまった。

このどちらかが日本国の次の首相になる。う~ん。